[QuarkXPress奮戦記 vol.31]

QX4.1「アイテムドラッグのディレイ」と座標のずれ

 最近ある掲示板で、QuarkXPress4.1でアイテムのサイズをドラッグで変更すると、動かしていない座標位置まで狂うという書き込みがあった。そういえば私も1年以上前に同じ症状があって、「こりゃダメやな」と思ったことがあった。その対策を、どこかで読んだのか自分で探し出したのか今となっては覚えていないが、どっちにしてもどこかにその対策を書いていなかったかと思って「DTPフォーラム」の過去ログを探してみたが、見つからなかった。そこでこの際、ここに書き留めておこうと思う。

 問題の症状は次のようなものだ。
 まず任意のアイテムを作成する。下のメジャーパレットのX,Y座標に注目してほしい。

サンプル1

 このアイテムをX,Y座標は固定した状態で、カーソルでハンドルをつかんでドラッグし、横幅サイズを変更する。変わるべきはWのサイズのみなのに、わずかながらX座標まで変更されている。これは、特にガイドに合わせてしっかり揃えて組んでいる時など、かなりうっとおしい。

サンプル2

 この症状が起こったら、ドラッグの際のカーソルの形状に注目したい。
 もしカーソルがサンプル3になるようなら、原因はアプリケーション環境設定の「インタラクティブ」の中の「アイテムドラッグのディレイ」と考えられる。
 「アイテムドラッグのディレイ」が「ライブリドロー」になっている時、ハンドルをクリックしてここで指定した時間が経つと、カーソルがサンプル3に変わる。このカーソルでのリサイズの際、動かないはずのX,Y座標まで動いてしまうことがあるようだ。
 これを避けるには、下図のように「アイテムドラッグのディレイ」を「コンテンツを表示」にすればOK。

サンプル4

 この「ディレイ」というのは、ドラッグによる位置やサイズの変更の際に、アイテム内のコンテンツ(テキストや画像)がそれに応じて表示される機能のようだ。
 「コンテンツを表示」にしていると、アイテムをクリックして指定の時間が経つとハンドルが消え、アイテムのコンテンツもドラッグに応じて表示される。
 「ライブリドロー」を選ぶと、同様にアイテムをクリックして指定の時間が経つとハンドルが消えるとともにカーソルがサンプル3に変わり、ドラッグ移動やサイズ変更に応じてアイテムコンテンツが、その上下の位置関係も含めて表示される。
 いずれも便利な機能だが、「ライブリドロー」で動いてほしくない座標まで動いてしまうのは困ったものだ。

 なお「ライブリドロー」を選んでいても、機能するまでの時間設定を遅くしておく手もある。これなら素早い操作では影響されない。可能な設定時間は0.1〜5秒だ。

(記/2001.11.26)

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