[えでぃっとはうすのときど記]

僕もかつて「未納者」だった

 年金のCMに出演していた女優が年金の保険料未納だったというニュースを見ながら、思い出した。たぶん僕も、似たケースだったのではなかろうか。

 12年ほど前に脱サラした僕は、当時通院していたこともあり、健康保険を任意継続にした。その間の2年間、僕は健康保険料しか払っていなかった。厚生年金については特に何の音沙汰もなかったから、そのままにしていた。必要なら何か連絡があるだろう、くらいに思っていたのだ。
 健康保険の任意継続期間が切れて国民健康保険に切り替えるために区役所に行ったとき、初めて国民年金への切り替えとなった。その時点で、2年間さかのぼって未納分を請求されることになったのだ。

 僕としては「えっ? やっぱりいるの? なら早く言ってよ」といったところ。おそらく健康保険を任意継続にせずに国保に切り替えていたら同時に年金も切り替えられたとは思うが、そうでなかったために宙に浮いたわけだ。
 だけど任意継続の健康保険料は直接払い込んでいたわけだし、記憶は薄いが、社会保険事務所にも出向いたように思う。明らかに退職とわかるわけだから、年金についてもひとこと言ってくれていいのではないか、となんだか釈然としなかった。いったいどんな管理をしているのか、と思ったほどだった。が、仕方がないからその後、未納分は分割払いした次第だ。

 一般に社会保険はなんだかややこしいイメージがあるし、それまで会社まかせだった事務処理も自分でやらねばならなくなるから、サラリーマンを辞めたときはかなり鬼門だと思う。
 しかも僕は、実はサラリーマン時代に社会保険事務も少しかじっていたわけなのに、自分としては思いがけず「未納者」になっていたのだ。
 そんなわけで僕は、その女優を責める気にはならない。

(記:2004/03/28)



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