[えでぃっとはうすのときど記]

新しいコルドンノアール

 打ち合わせの帰り、地下鉄を1本乗り過ごして中途半端な時間ができた。そういえば先日、東京に行ったレイトニックの店に新しくスタッフが来た旨の案内があったのを思い出し、この際だからと訪ねてみた。

 人が変わっただけで、店はまったく前のままだった。店の名前も同じ「コルドンノアール」だ。僕はこの店の雰囲気が好きだったから、安心した。以前は京都市内のホテルでバーテンダーをしていたという新しいスタッフと、それなりに話もはずんだ。

 いまはないが近くにあったバーでかつて、好んでウォッカのスピリタスを飲んでいた話をしていたら、ここでも飲めるという。聞けば、置いている店は多いらしい。せっかくなので、久し振りに96度のスピリタスを飲んだ。
 一口目、グラスの加減か冷え加減か鼻で嗅いだ段階ではあまり刺激を感じず、ひょっとしてマイルドになったのかと思ったが、口に含むと、やっぱり唇のまわりが注射前の消毒状態になった。強烈だ。
 しばらくして二口目、口に含んでしばらくまわしてみた。少しあたたまったからなのか、ほのかに甘みを感じた。うーん、これこれ、以前と同じ感覚だ。旨い。

 しばらくぶりのスピリタスは、ほろ酔い気分をシャキッとさせてくれた。また来ようと思った。

(記:2005/03/31)



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