行末のこだわり…「ぶらさがり」と約物(3)
■「ぶらさがり」オフでもぶらさがることがある
「ぶらさがり」をオンにすると、実はやっかいな問題がある。行末に半字分のスペースが自動的に確保されるので、センタリングをしてもセンターにならないのだ。センターにするには、行頭にも半字分のインデントを設定する必要がある。しかも文字の大きさによって変わるのでなおやっかいだ。
いろんな面で、操作性はやはり「ぶらさがり」オフの方がいいと思う。
私はひとつだけ「ぶらさがり」オンで多段組み編集をしているものがある。文字詰めにけっこううるさいクライアントとかで、最初にドキュメントを作った人が「ぶらさがり」にした。そして、その仕事が私のところに回ってきても、そのまま使っているからだ。
おかげで、見出しや表組みではうっとおしいことこの上ない。自分で直せばいいのだが、それまでの文字組と変わったらまずいかと思ったり、何よりいつもせかされるので結局そのままだ。
ところでINET上で、どうしても括弧がはみ出してしまって困っているという話題があった。
「ぶらさがり」をオンにしている以外に、ひょっとしたら何らかの都合(他の人が作業したとか)でコマンド+リターンが入ったというケースも考えられる。
実はコマンド+リターンを使うと、「ぶらさがり」がオフでもぶらさがることがある。サンプルの上は先にも使ったテキストで、「ぶらさがり」はオフの状態だが、この行末に先のコマンド+リターンを入れると括弧がはみ出すのだ(サンプル中)。画面上では消えてしまうが、プリントするときちんとはみ出して印刷される(サンプル下)。
どうやら、サンプルのように1行中に約物が多い場合にこうなるようだ。追い出された約物のあとにコマンド+リターンを入れてもこうはならない。
場合によっては意図的にはみ出すこともできるということか。
(記/1998.1)
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