[QuarkXPress奮戦記 vol.17]

QuarkXPressの単位と計測の怪(2)

■フォントサイズでも違いが出た

サンプル

 テキストボックスにテキストが収まるかどうかは、同じ作り方をしていても違いが出ることがある。普段の作業では「なぜ?」と思う所以だ。
 そこで、フォントを1Qきざみで大きくして、どうなるかを見てみたのが右のサンプルだ。いずれも先のサンプルの1)のケースで、あらかじめ計算した数値を使ってテキストボックスを作っている。条件も先と同じだ。
 するとまず、先の14Qでは収まらなかったものが、10Qだと収まった。
 以後順に11Q、12Q、13Q……と大きくしていくと、面白いことに、3Qきざみで収まる場合と収まらない場合が交互に現れた。サンプルでは表示していないが、7Qから25Qまで試したが、やはり同じ傾向が出た。つまり、

7〜9Q………収まらない
10〜12Q……収まる
13〜15Q……収まらない
16〜18Q……収まる
19〜21Q……収まらない
22〜24Q……収まる
……

 と続くわけだ。
 実は、この実験をするまで単位の違い、つまりテキストボックスはミリで計算し、文字サイズ・文字送りはQで計算されるところに、収まらない原因があると思っていた。
 QuarkXPressのマニュアルには、どんな単位で計算してもそれらを「自動的にポイントまたは級に換算します」とある。実際、ミリをポイントに換算したところ、たとえば10Q10字の場合、計算結果は24.999999……となる。一方文字サイズは1Q=2.5mmとすれば25mmだから、これだと収まらないハズだと一時は納得した。
 ところが実際には収まっているわけだ。なんじゃこりゃ、というわけだ。それにこの計算だと、収まる場合と収まらない場合はあり得ない。ではQもポイントに換算されるのかと考えると、これはまったく同じ計算結果になるから、常に収まらねばならない。
 となると、計算のどこかで五捨六入され、それが収まる場合と収まらない場合を作っているとしか考えられないのだが、どうもそれがわからない。もうこのあたりでわからなくなってきて、僕はサジを投げてしまったのだ。
 ところが……。


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