[QuarkXPress奮戦記 vol.19]

ラインツールで作表(1)

 QuarkXPressでの作表は、バージョン4.0日本語版になってベジェ曲線などラインツールが強化されたとはいえ、そのうっとおしさにおいて大きな変化はないようだ。作表については「vol.3 表組みテクニックあれこれ」でも扱ったが、この時は表中のテキストボックスの作り方に重きをおいた。今回は、表そのものについて考えてみたい。

■ラインツールで作る理由

 表にはいろいろなタイプがあるが、ここでは線で作る表を扱う。しかし、ひとくちに線で作る表といっても作り方にはいろいろな方法がある。おおまかに分けると、次の通りだ。

  1. すべてラインツールで作る。
  2. 外枠にはボックスのフレームを使用し、中をラインツールで作る。
  3. 外枠にはボックスのフレームを使用し、中の横線を「段落罫線」で、縦線をラインツールで作る。

 それぞれに一長一短があるので作る人によってやり方もまちまちだと思うが、私は「1」のすべてラインツールで作る方法をとっている。1本1本作らないといけないから手間だが、それでもラインツールを使うのは次のような理由による。

フレームは見えないことがある

 まず、ボックスのフレームを使うと、フレームを細くした時に実寸サイズ程度の画面でラインが見えない。私は、ガイド消去状態で作業をすることがほとんどだから、線が見えないと都合が悪い。単位がQの場合で、だいたい1Qより細くなると見えなくなる。しかしラインは0.4Q(0.1mm)程度を使うことが多いのだ。

「複数アイテムの配置」を使いたい

 もうひとつ、実はこれが最大の理由だが、アイテムメニューの「複数アイテムの配置」を使いたいからだ。表のラインの間隔、文字とラインの間隔を揃えるのにこれは重宝する。とりわけ表の構成に訂正が入った場合などは威力を発揮する。ところが外枠にボックスのフレームを使っていると、両端のラインが「複数アイテム」の対象外にされてしまう。

どんな表でも作れる

 さらに、ラインツールひとつでどんな表でも作れるからだ。当然ながらいろいろなパターンの表があるわけで、段落罫線では対応できない場合も少なくない。ラインツールひとつでどんな表でも作れるから、手法は単純な方がよいと思っている。
 作り手によっていろいろな方法を使うのは、結局のところ、ラインツールの使いにくさと言って過言ではないだろう。ワープロソフトなんかの作表に慣れていれば、QuarkXPressのラインツールは「なんじゃこりゃ」と驚くほどだと思う。
 ちょっとじゃじゃ馬のラインツールだが、それゆえの面白さもある。カギは「複数アイテムの配置」とメジャーパレットの活用だろう。


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