京都は伏見だけでも20を超える酒蔵がある酒どころ。そんな京都府内の地酒を飲みながら、リアルタイムで綴るお酒の話。
おおむね月1更新。飲み手・書き手=小国文男
このお酒は先日、油長さんで目にとまった。いまはもう幻とも言えるであろう銘柄「万長(万壽長命)」である。
聞けば、現在は「蒼空」として復活している藤岡酒造が一時廃業に追い込まれたとき、その銘柄だったこの「万長」最後のお酒を、どういう関係かは知らないが、豊澤本店が引き受けて貯蔵していたものだという。8年古酒らしい。
だからこのお酒、豊澤でも藤岡でもなく、蔵元は「万長」と思って書こうと思う。