京都は伏見だけでも20を超える酒蔵がある酒どころ。そんな京都府内の地酒を飲みながら、リアルタイムで綴るお酒の話。
おおむね月1更新。飲み手・書き手=小国文男
とにかく、純米酒で日本酒度が「+6〜7」というのは珍しいらしい。実際、このシリーズで飲んでいるのもだいたい「+3」とか「+4」あたりだから、確かに高い。ついでに酸度も、これまで飲んだなかでは一番高い部類だ。つまり「極辛」は数値的にも裏付けられている。だから、どんなに辛いのだろうかとワクワクしながら栓を開けた。
ずいぶん長い間僕は、京都の伏見でなんで「港」やねん、という印象をもっていたように思う。日本海側で生まれ育ったせいか「港」というのは海にあるものだと思っていたから、海のない京都で「港」というのが不思議だったのだ。