京都は伏見だけでも20を超える酒蔵がある酒どころ。そんな京都府内の地酒を飲みながら、リアルタイムで綴るお酒の話。
おおむね月1更新。飲み手・書き手=小国文男
栓を開けるとこぼれる吟醸香。コップに注ぐと、ごく淡いブロンズの液体には見るからにトロリ感がある。口に含むと思わず「うおっ!」と声が出た。濃い。芳醇。ぶどう? 心地よい甘みが口に広がる。
改めてラベルを見て納得した。米は「祝」だった。その「無ろ過生原酒」だ。祝は少し甘めに出るらしい。それを無理に辛口にするより、米のもち味を活かして仕上げている感じがする。そこに共感できる。