消費税は見えてほしい
4月から消費税がいわゆる「総額表示」になった。ようするに内税の義務付けだ。財務省の総額表示Q&Aによれば「不特定かつ多数の者に対する(一般的には消費者取引における)値札や広告などにおいて、あらかじめ価格を表示する場合」は「総額」で表示しなければならないという。
もちろんホームページもその対象になるので先日、サポートしているサイトで価格の書き換えを行った。 あるところでは「総額○○円(本体○○円)」という表示方法だった。単品の価格では特に問題なかった。しかし、何かに何かを加えてセットにする、というケースでハタと手が止まってしまった。上記の原則でいくと次のようになるわけだ。
単品商品1 総額○○円(本体○○円) 単品商品2 総額○○円(本体○○円) セット料金 総額○○円(本体○○円)
スペースも関係するが、いろいろな金額が並んでいるのも、「セット」「総額」と似た言葉が並ぶのもまぎらわしく、間違いの元になりそうな気がした。 こうなると、ハッキリ言って総額だけ書いてある方がわかりやすい。たとえば次の通りだ。できれば「税込」のような表示も入れたいところだが、ない方がスッキリしている。
単品商品1 ○○円 単品商品2とのセット料金 ○○円
ほかにもたとえば、文章中に金額を書くときなど、いちいち税額や税抜き価格を併記するのも煩雑だ。 僕は総額表示でも消費税が見えてほしいと思っているが、このとき「きっとこうやって、消費税は見えなくなっていくんだ」と感じてしまった。
これが総額表示に込められた思惑だとしたら、それには乗りたくないと思う。
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