[えでぃっとはうすのときど記]

嵐山という山

 何年か前、嵐山の写真を撮ってくる仕事があった。嵐山といえば渡月橋で有名な京都の観光名所のひとつだが、そこで「嵐山」という「山」を撮ってこいというのだ。
 しかし、現地でハタと困ってしまった。たくさんの頂が連なっている。どれが「嵐山」やねん……。

 たまたま近くで観光案内をしていたタクシーの運転手さんに聞いてみた。
「嵐山? このへん一帯が嵐山ですワ。えっ? 山? そやからこのへん一帯の山ですワ」
 うーむ……。仕方がないから、いくつかの頂が入るようなアングルで撮った。そこに「嵐山」が含まれていればなんとかなるやろ。

 幸いそれはなんとかなったのだが、実はそれ以後、僕の頭にくすぶっていた。ホンマはどれが「嵐山」やねん……。
 今日、必要があって国土地理院の25000分の1地形図を見ていてふと目が止まった。等高線の中に「嵐山」の文字がある。「嵐山」はホンマにあったのだ。

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 たまたま去年の秋に撮った嵐山のデータがあったので、確認してみた。該当するのは、下の写真の画面左側、ちょうど渡月橋の南詰めの背後に見える一番手前の山だと思う。

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(記:2004/06/30)



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