[えでぃっとはうすのときど記]

うまいご飯

photo 田舎出身で助かるのは、親戚などからときどきお米をいただくことだ。
 わが家ももともと農家だから、僕も子どもの頃には田植えや稲刈り、脱穀なども手伝ったが、その新米をその年初めて食べたときの味といったらもう最高だった。

 先日も、叔母さんからそんな新米をいただいた。
「火で乾燥したから、去年よりはちょっと悪いけど……」
 今年は台風が多かったから、雨のやみ間の稲刈りだったという。いただいたのは、大きな被害を出した台風23号の前のことだった。

 ためおきのお米がなくなって、しばらく前からその新米を食べている。叔母さんは謙遜していたが、これがバツグン! ツヤがあって、少しモチモチして、なんだかとても久し振りにご飯がうまい。今年は、特にうまく感じるようなのだ。
 なぜだろうと考えて、それまで食べていた米のせいではないかと思い当たった。いわゆる「無洗米」というものだ。研がなくてもよいらしい。実はしばらく前からいまひとつと感じていたものの、生協の個配の関係なのか1年契約だったので、途中で変更できなかったと妻はいう。

 研がなくてよいというのはどういう仕組みか知らないが、ようするに米の周りを削っているのではないか。そのときに「うまみ」も削ってしまったのではないか、と今回の田舎のお米が思わせた。
 新米だからということもあるのだろうが、それにしてもうまい。ちなみに写真は、冷やご飯をレンジであたためたもの。

(記:2004/11/04)



][ときど記