[えでぃっとはうすのときど記]

喪中ハガキ

 毎年のことだが、この時期になると喪中ハガキが届くようになる。
 先日いただいた喪中ハガキを見て、ちょっと驚いた。もう廃業されているが、10年以上もお世話になった電気屋さんからだった。
 数年前、その電気屋のおじさんが廃業される時「奥さんの具合が悪いから」と聞いていた。もちろん僕らは何も疑わなかった。
 ところがいただいた喪中ハガキの差出人はその奥さんで、亡くなったのはそのおじさんだったのだ。この6月のことだったという。すぐ近所なのに、まったく知らなかった。

 そういえば、選挙の投票所で白髪の紳士に会釈されたものの、しばらく誰だかわからず、あとでその電気屋のおじさんだったと気づいたことがあった。その白髪が、風貌をまったく変えていたからだ。
 するとあの白髪は、薬か何かの副作用だったのだろうか。もしそうなら、年齢から考えてもガンだったのではないか。もしかしたらおじさんが廃業したのは、本当は自分の体の具合が悪かったからではなかったのか、と思われた。

 と、ここまで考えてふと気がついた。選挙の投票日といえば、直近は参院選で7月のこと。でも7月ならおじさんはすでに亡くなっている。ではその前はというと、2月の市長選挙か。そんなに前のことだったっけ……。
 思い出した。7月の参院選では田舎で葬式があったので不在者投票をしたのだった。昨年11月の衆院選も親戚の仏事で不在者投票だったから、残るのは2月に間違いない。

 それにしても、その日は元気そうに見えたのに、と思わずにはいられない。
 改めておじさん、長い間お世話になり、ありがとうございました。合掌。

(記:2004/11/23)



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