[えでぃっとはうすのときど記]

不可解な荷物

 日曜日の昼頃だった。着払いの荷物が届いた。はて、そのような荷物を頼んだ覚えはない。見れば、14インチくらいの小型テレビでも入りそうな箱だ。何やら横文字が書いてある。

「間違いありませんか?」
「うーん、確かに僕宛みたいだけど、まったく覚えがないなあ……」
 送り状には、アルファベットで住所と宛名があるが、郵便番号も含めて基本的に合っている。電話は不完全だが、途中までは合っている。金額は9,000円ほど。小さくてよく見えなかったが、商品代金ではなくて、関税と消費税、そして運賃のようだった。
 しかし、送り主とおぼしき名前にはまったく心当たりがない。どうやらアメリカからのようだ。インボイスが入っていたので宅配便のお兄さんに見てもらったが、スキンケアがどうのこうのと、どうやら化粧品か何からしい。そうなると、ますます心当たりがない。
「じゃあ、戻します」
 結局、荷物を持って、宅配便のお兄さんは引き上げて行った。

 ひとまずやれやれだが、とても気になる出来事だ。カードでも悪用されたのだろうか。カード会社のサイトで利用状況を確認してみた。すべて記憶にあるものばかりだった。よく考えてみたら、他人のカードで買って持ち主に送るというのも変だから、その線ではないのだろう。
 すると押し売り? 受け取らなかったから問題ないとは思うが……。
 とにかく本当に身に覚えがないのだ。このところ、迷惑メールも手を付けずに削除しているし……。

 ちょっと気になったのは、住所の表記だ。わが家は「馬塚町」だが、これは「うまづか」とにごる。アメリカからだったから宛名も英語表記だったが、これを「UMATSUKA」としていた。実は微妙なところで「うまつか」と呼ぶ人もいる。しかし、少なくとも僕が自分で書けば「UMAZUKA」とするのだ。
 いずれにせよこれは、僕以外の日本人が日本語表記を見て英語表記に直した可能性が高いと思える。
 すると、誰かが勝手に何かをアメリカに注文したいたずらなのだろうか。途中までの電話番号から見て事務所宛てだったのだが、事務所の住所や電話はこのサイトで公開しているから、それを見れば誰でもできることではある。
 ちょっと気になる師走の始まりだ。

(記:2005/12/05)



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