夕日って難しい
先日、夕日の写真撮影を頼まれて、京都・東山に出かけた。そこから眺める夕日が美しいという。 日の入り約1時間前という少し早い時間に着いたので、三脚を据えていろいろテスト撮影してみた。それで改めて気づいた。太陽はものすごく明るいのだ、と。 当たり前のことなのだが、普段は太陽を撮影することなどほとんどないので、あまり気にしなかったわけだ。
はじめ、普通にオートで撮ってみた。太陽周辺は真っ白で、影も形もなかった。それでとにかく夕日が見えるようにと、f/14まで絞り、シャッタースピードを少しずつ速くしてみた。1/800秒、1/1250秒、1/1600秒……。1/2000秒でようやく夕日のイメージになってきた。 もっとも、夕日はいいが、周りの風景にとっては完全に露出不足になる。だから、実際には明るいのに撮った写真は真っ暗になった。
本番では一部の街灯がともるほどの夕暮れになってきたので、今度は少しずつシャッタースピードを遅くしながら撮影した。 下の写真はf/14と1/800秒。周りはまだ明るいが、やっぱり真っ暗。帰ってからデータ処理で明るくしようと試みたが、無理だった。
まあ、これはこれでいいんじゃないかとも思う。それにしても、夕日を撮るのは難しい……。
ここまで書いて、以前ポジフィルムで夕日を撮影した際、特に何も気にせずにそれなりの夕日が撮れていたことを思い出した。何が違うのかと考えて、フイルム感度に思い至った。ポジはISO100だった。デジカメでは通常ISO400にして使っている。
そこでデータを見てみると、なんとISO1600で撮影されていた。ちょっと驚いてマニュアルで確認してみると、「自動感度調整」なる機能があった。露出不足の時に自動的に感度を調整するのだという。まさにそれに該当していたようだ。そういえば画像がザラついていると思ったが、高感度のせいもあったのだろう。
次の機会にはこの機能をオフにして、一番低い感度で試みてみようと思う。
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