白州
「この頃ウイスキーにはまってるねん」という話をしていたら、どういう風の吹き回しか、女房が「白州」を買ってきてくれた。「山崎」と並ぶ、サントリーのシングルモルトウイスキーだ。 バーで世界の5大ウイスキーをひと通り飲んだ時も、バーテンダーさんは日本のウイスキーとしてこの二つを紹介してくれて、その時初めて「白州」を飲んだのを思い出す。
ボトルに何年ものかの表示がなかったのでサイトを覗くと、どうやら今年5月発売の新しいモデルらしい。入門酒のような位置づけなのだろうか。 特徴として「フィニッシュ:かすかなスモーキー……」とある。この「スモーキー」は、ようするにピート臭のようだ。バーで飲んだのはたぶん12年もので、その時はさほど気にならなかったが、あらためて飲むと、ピート臭というのかヨード臭というのか、特に喉ごしのあとに確かにする。
このピート臭・ヨード臭は、好みが二分するらしい。とてもはまる人もいれば、受け付けない人もいるという。ピート臭と言えばアイラ島のスコッチの特徴として有名らしいが、先日バーをともにした知人はその一つ「Bowmore」が気に入ったようだった。実は、少し相伴した僕にはピート臭がちょいときつかった。 このところスコッチを飲みながらイギリス北部を旅している気分だったが、ハイランド、ローランド、スペイサイドは飲んだものの、実はアイラ島にはまだ渡っていなかったのだ。
なので白州のピート臭はいささか時期尚早かと思ったが、さほど強くなかったせいもあるのか、しばらく飲んでいるとだんだん慣れてきた。僕にとってはまさに、ピート入門のウイスキーになるのかもしれない。
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