[えでぃっとはうすのときど記]

iPhoneとリモコンとSiriと

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 数年前から仕事中のBGMによくジャズをかけている。とはいえ、ただジャズ喫茶にいる気分にひたりたいだけだから、「カフェで流れるジャズピアノ50曲」のようなパックものばかりだ。
 ミュージックデータはダウンロードして、古いiPhoneをプレーヤーにしている。音は中古のアンプを通し、40年以上前のステレオで唯一残っている一対のスピーカーから流れる。
 最近まで、このiPhoneには4sを使っていた。もう10年以上前のモデルだ。ユニバーサルドックに乗せて赤外線リモコンで操作できたから、けっこう便利だった。
 その4sがいよいよ不調になってきたからリサイクルに出し、このほど5sに切り換えた。これまた2014年のモデル。機種変更した後も、ボイスレコーダーやドライブレコーダーなどに使ってきたものだ。まだ十分使える。

 ただ、問題が生じた。コネクタがLightningに変わっているため、古いユニバーサルドックは使えない。そこで、以前5sをドライブレコーダーにした際に利用した車載用ホルダーを使った。それでも赤外線リモコンは、iPhone単独では使えない。
 そこでまず、安いBluetoothリモコンを試してみた。確かに機能はしたが、しばらく触らないとスリープする仕様で、次に操作する際の復帰に時間がかかって使いにくい。結局はiPhoneを操作するほうが早かった。やはり少し値のはるリモコンでないとダメなのか…。
 そうなってようやく気がついた。Siriがあるではないか。iPhoneに向かって「ヘイ、シリ!」と呼びかければ「ご用件は何でしょう?」と答える。試しに「音楽かけて」と頼んでみた。ミュージックが再生された。iPhoneには最初から音声によるリモコンがあったのだった。

 もっとも、Siriはインターネットに接続されていないと動かないらしい。ロック画面が長いとWi-Fiも未接続状態になるようだ。すると再接続にiPhoneを操作することになり、これまたリモコンの意味がない…。
 では有線LANで接続すればよいのではないか。調べると、iPhoneを有線LANに接続する方法はいろいろ紹介されていた。こちらのサイトの情報を参考にして、Lightning-USBアダプタとUSB-LANアダプタを併用する方法で、いずれもUSB-Cが使える機器で接続した。

 これでiPhone 5sのインターネットが常時接続になった。一応ギガ接続だが古い機種だからだろう、FASTで170Mbps前後のスピードだ。それでもWi-Fi接続の2〜3倍だし、目的がSiriとたまに追加する新たなミュージックデータのダウンロード程度だから、別に問題はない。「ヘイ、シリ!」を2〜3回繰り返すことはあるが、触れなくてもそのまま立ち上がってくる。
 ちなみに、Wi-Fiで600〜700Mbps出るiPhone 14 Proだと、有線LANで350Mbpsくらいと遅くなった。同じUSB-LANアダプタを直接つないだMacなら1Gbps出るから、これはたぶんLightningコネクタの限界なのだろうと思う。

 こうしてミュージックプレーヤーのリモコン環境が戻った。BGMをかける頻度も高くなったように思う。

(記:2023/01/25)



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