[2005.6]

続・京都に強くなる75章

京都高等学校社会科研究会編/(株)クリエイツかもがわ発行/(株)かもがわ出版発売/A5判176ページ/定価1,905円+税



続・京都に強くなる75章

 京都高等学校社会科研究会の先生たちが2000年に出版した『京都に強くなる75章』をパワーアップした第2弾です。

 前回もそうでしたが、すべての章(紹介項目)に約半ページ分の地図が入っています。5月の中旬から3週間ほどは、明けても暮れてもこの地図の作図作業をしていました。
 前作では等高線、つまり山を描くのを避けたので、市街地はいいものの、山間地になるとイメージがつかめないのが気になっていました。そこで今回は等高線を塗ってみることにしました。そうすると、間隔が粗くても思った以上に山が見える。等高線を見慣れていない自分には、この方が山のイメージがつかみやすくて気に入ってしまいました。もっとも、その気になっていろんな地図を見ると、同様の例はよく見るのですが……。
 そんなわけで、日程的にはかなりきつかったので久し振りに「ようきばった〜」という感じですが、もともとこういう作業は好きなので楽しい時間。今回も印象に残った1冊となりました。

 そんな地図の一部を今回もご覧ください。グレーだけで表現するのはけっこうきびしいのですが、それでも広域図では山がそれなりにきれいなグラデーションになっています。3枚目は原生林「芦生」。全面的に山です。

 余談ですが、これらの地図の大半は国土地理院の地形図を参考にしています。同院によれば、精度のないイラストマップや手書きトレースの場合は特に承認を求めずとも自由に利用できるとのこと(測量成果の複製・使用承認手続き内の申請フローPDF)。今回もトレースはIllustratorで行っていますが、いずれも地形図のラインをマウス(ペンツール)でなぞったものですから精度は低い。いわば筆記具がパソコンというだけで、実態としては手書きトレースだし、仕上がりも元の図とはまったく違うので、どちらかと言えばイラストマップに近いと理解している次第です。


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