早期で軽度の段階の若年認知症の人たちの「仕事の場」づくりの取り組みをQ&A形式で紹介した1冊です。私は、「仕事の場」で何度かいっしょに作業もしながら、編集、執筆、取材のお手伝いをしました。
私も人の名前や物の名前を失念して、とっさに出てこないことがよくあります。
「ほれ、アレなんだけどさあ、うーん…、忘れちまった…」
「あっはっは、ワシもいっしょや!」
と笑ってくれるのは同世代の友人たち。ちょっとホッとします。
いや、ホッとしていいのかどうか微妙かも。それほどに認知症、ことに若年認知症って、決して他人事ではないと思えます。そしてそれゆえにこそ、こんな取り組みが広がってほしい。そうすれば、自分が将来もし認知症になったとしても、不安感はずいぶん小さくてすむのではないか──。
そんなことを考えながら仕事をした1冊でした。
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