タテ組みでのNewCIDフォントのずれ
昨年11月25日付のこのコーナーのコラム「NewCIDフォントのベースライン」は、「縦組みではこの影響はでないようだ」と締めくくったが、どうやらそうでもないようだ。
下の二つのサンプルは「PDF版QuarkXPress奮戦記」の表紙の文字組み。上はフォント埋め込みのためにNewCIDにしたもので、下はOCFフォントで指定をしたもの。NewCIDとOCFが違うだけで、他の状態は全く同じ。いずれもQuarkXPress4.1からPDFに書き出したものだ。
両者を比べると、わずかだがNewCIDフォントが上にオフセットしているのが確認できる。おそらく、先のコラムで指摘したフォントのDesent値の変更による影響ではないかと思われる。NewCIDフォントの太ミン。箱で囲んだ状態では、わずかだが上にオフセットされているのがわかる。
同じものをOCFフォントで指定しPDFにしたもの。上との違いは、5行目の「要」という字でわかりやすい。
(表示フォントは同じNewCID)
もっとも、こうして箱なりラインなりが接近している状態ではわかるが、通常の文字組みではほとんどわからない。また全体が同じ条件で統一されていれば影響は出ないだろうから、さほど大きな問題ではないように思う。
なのでここでは、こうしたことがあるという指摘だけにしておこうと思う。
なお、「PDF版QuarkXPress奮戦記」はOCFフォントでの指定に変更して更新した。スクリーンフォントがOCFでも、ATMがNewCIDであれば、PSフォント名が同じなのでPDFに埋め込めるのはうれしい。(記/2001.5.30)
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