MacOS9.1以降とスイッチングハブの相性
G4のシステムをMacOS9.1にアップしたのは、今年の1月が最初だった。すると、プリンタEPSON LP9200-PS3で不具合が起こるようになった。
症状は、プリント途中でパネルに「I/Oショキカチュウ」と表示され、それ以後のプリントが止まってしまうのだ。プリンタモニタには「待機中」と表示されたままになる。いったん中断して再開すると再びプリントはするのだが、こんなことをしていては話にならない。
ごく軽いデータでは問題ないものの、アプリケーションやファイルを選ばず、少し重いデータだと必ず起こった。システムをMacOS9.0.4に戻すと同じファイルが問題なくプリントできるので、原因はシステムにあるように思えた。
もちろん、プリントモニタを変えてみたり、そこへのメモリ割り当てを増したり、システムの再インストールも含めて考えられることはほとんど試してみたが効果はなかった。
EPSONのページでも情報は見つけられなかったし、ネットで問い合わせてみても同じだった。むしろ同じ環境で問題ないという情報の方が目立ち、トラブルは私の環境での特殊なことかと思われた。プリントできないと仕事に差し障るので仕方なく2月、システムをMacOS9.0.4にバージョンダウンした。Macを買って以来7年、初めてのシステムバージョンダウンだった。
EPSONのサポートに聞いても「類似情報がない」とのことだった。その後も機会があれば情報を求めてネットを見て歩いた。MacOS9.2のアップデータが出ると、これで解決するかもとさっそくアップデートもしてみた。そのほか小さな情報でも試してみたが、ことごとく解決には至らなかった。
ハブを疑いだしたのは、夏頃だった。G4もシステムもプリンタも問題ないとしたら、それ以外にはハブしか考えられない。そもそも「I/O」とは入出力のことらしいし、「I/Oショキカチュウ」は「Ethernetを初期化中です」とマニュアルにも書いてある。いずれにしてもLANのどこかに問題があるのではないか、とおぼろげながら予想はされた。
ハブは10/100BASEのスイッチングハブを使っていた。そこで新しいハブを買ってきて交換してみた。しかし同じだった。ネットワーク構成もいろいろと変えて試してみたがやはり同じだった。
そんな折り、それまでも環境が同じだったのでネットで情報をいただいていたShow Timeの市川せうぞーさんから、「ハブのスイッチングがうまくいかないことがある。10BASEのハブをプリンタの前にかましてはどうか」と助言をいただいた。
さっそく、押し入れから古い10BASEハブを引っ張り出してきて、スイッチングハブとプリンタの間にセットしてみた。すると、おお! いまわしい「I/Oショキカチュウ」は出ず、MacOS9.1で問題なくプリントできるではないか。問題は「スイッチング」にあったのだ。喜び勇んで、その日のうちにシステムを一気にMacOS9.2.1にまでアップしてしまった。
トラブルから約8か月ぶりの問題解決だった。それから2か月半ほどたつが、同じ症状は起こっていない。せっかくの100BASEが死んではいるが、プリントできないよりははるかにいいし、10BASEであっても遅くて困るということはないから、少なくとも私のところでは問題ない。
その後、EPSONのLPシリーズのプリンタで似たような症状の話題がネットにあったのでこの体験を紹介したら、やはり10BASEのハブをかますことで解決したという。結局、MacOS9.1以降とEPSONのLPシリーズの一部プリンタ、そしてスイッチングハブという組み合わせのどこかに、相性が悪い場合があるようだ。
なお最近になって、EPSONのFAQのなかのEPSON LP9200-PS3「ネットワーク環境で使用する方法 」に、「一部のスイッチングHUBでは、正常に動作しないことがあります。その場合はスイッチングHUBとプリンタの間に自動切り替えのないHUBを入れる等の方法をお試しください」との記述があることを教えていただいた。以前からあったものを私が見落としていたのか、あとで追加されたのかはわからない。
余談だが、問題の原因がわかりウハウハ気分でシステムをアップしていたその日、ニューヨークでの航空機テロが起こった。私のウハウハ気分はいっぺんに吹き飛んで、テレビに釘付けになった。だからこの日が9月11日だったことをよく覚えている。(記/2001.11.23)
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