縦書き多段組み編集の行揃え(3)
■いくつかのポイント
(1)行送り値はできるだけ単純に
行送り値は、できるだけ計算のしやすい数値にしたい。少なくとも20.5Qなど、小数点を使うのはやめたほうがいいだろう。計算がうっとおしい。そして、同じテキストボックス内で作る小見出しなども基本的に同じ行送り値にしておくのがいいと思う。
(2)メジャーパレットなどを電卓がわりに活用する
QuarkXPressのメジャーパレットは、単に表示するだけではなくて、四則演算ができる(3.1は加減算だけ)。しかも、数値を入れる部分はほとんどのパレット、ウインドウが同じように計算機能をもっているから、これは大いに活用したいところだ。私は電卓といっしょに使っている。
(3)ルビ、傍点などは要注意
テキストがピタリと収まるサイズだけに、要注意なのはルビ、傍点、文字の回転、などだ。
ルビなどが右端の行にくると、ボックスに入り切らなくなって、左端が次のコラムに押し出されてしまう。願わくばこうならないようにテキストを編集したいところだ(私はできるだけそうしている)。しかし、どうしても避けられない場合は、ボックスサイズを広げるしかない。この場合、どうやら目測に頼るしかないのがつらいところではある。
(4)右端の行の文字サイズも要注意
サンプルではわかりやすように、左端を文字サイズとして計算したが、実際のQuarkXPressの処理は逆である。つまり、行送り値は前行の終端から計算されている(「+」の行送りモードを除く)。したがって、小見出しなどで右端の行の文字サイズが違うと、行は揃わない。これも避けたいところだ。
(5)左側はアバウトでもOK
右側に比べて左側は、アバウトでまず問題はない。縦書きの場合、右から左へ書いていくのだから、テキストボックスの設定は、ほとんどの場合が「右揃え」だ。左側に画像が入ろうと、見出しを入れようと、画像ボックスなりテキストボックスなりをアバウトに作って貼り込んでも、行揃えには影響しない。
それにしても、縦組み用のベースライングリッドXTensionを作ったら売れるだろうな。
(記/1996.9)
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