トラブルシューティング[2]-(4)
■行中の頭揃えができない!?
英数文字を含む場合、右図上のように行中にスペースをとったら頭揃えができないことがある。これは、英数文字が基本的に文字の幅によって自動的に文字詰めをするプロポーショナルになっているのが原因だ。かといって全角文字では間延びしてしまう。
こんな場合はタブを使うのが無難だ。右図下は電話番号、ファックス番号の頭に左揃えのタブを設定して揃えている。
よく遭遇する場面だが、このような場合は全角や半角のスペースを駆使して揃えようとせずに、タブで揃えるのを基本にした方が簡単だと思う。
■フォントサイズを変えたら行送りが変わる!?
フォントサイズを大きくしたり小さくしたりするのに従って、行送りも広くなったり狭くなったりすることがある。行送りを「自動」にしている場合にそうなる。
行送りの「自動」は、環境設定の「行送りの自動設定」で設定したパーセンテージに従って、文字の大きさを基準に自動的に行送り値が決められるというものだ。通常は問題ないが、書籍や雑誌など版面にきちんと収めたい場合は、小見出しなどフォントサイズが違う文字を含んでいても、きちんと合わせたいものだ。
こうした場合は、行送りを「自動」にせずに、たとえば「20Q」など数値で設定する。これでフォントサイズを変えても行送りは変わらない。
■部分的に文字も行送りも小さくし、かつ版面にピタリと収めたいが!?
文中の注釈などでフォントサイズを小さくした場合は、行送りも狭くしないと間延びしてしまう。本文の行送りは変えずに版面にピタリと収め、かつ小さな文字の注釈の行送りは詰めたいという場合はどうしたらよいか。
横組みの場合は、本文の書式設定で「ベースライングリッド固定」を指定しておき、注釈の部分だけそれを解除することで、比較的楽に処理できる。右図の横のラインがベースライングリッド。本文はそれに沿っているが、小さな文字の部分だけは外れて、行送りも狭くなっていることがおわかりだろうか。上下の間隔は「前段落との間隔」で調整してある。
ベースライングリッドは「環境設定」の「文字」の項で開始位置と増幅値を設定する。
しかし縦組みの場合はベースライングリッドが使えないので、実にやっかいだ。結局のところ、注釈の前後の行送り値または「前段落との間隔」「後段落との間隔」を調整して合わせるしかないようだ。
なお「ボックス内の行位置」の設定で「ジャスティファイ」を指定するという方法もある。しかしこの場合、版面の両端にはピタリと合うが、ボックス内の行送りは平均化されるので、他の段やページとのずれが生じることになり、あまりおすすめではない。
(記/1997.8)
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