[QuarkXPress奮戦記 vol.28]

QuarkXPress4.1とPDF(3)

■4.1で追加された「PDF Filter」

 届いた「QuarkXPressユーザーのみなさまへ」は主として「avenue.quark」の宣伝で、ここではそれは脇におく。驚いたのは、QuarkXPress4.1のついてふれた部分で「QuarkXPressドキュメントをPDFファイルに変換できるようになりました」として「PDF Filter」の紹介がしてあったことだ。どうやら4.1で追加されたもののようなのだが、私の4.1ではメニューのどこを探しても「PDF」という言葉を見つけられなかったからだ。
 そこでQuarkXPress4.1のCD-ROMを開いてみると、「Freebies」というフォルダで、「カスタムブリード」とか「ガイドマネージャー」など全部で8個あるXTensionファイルのなかに「PDF Filter」があった。すぐに、その全部をインストールしたのは言うまでもない。

サンプル

 「PDF Filter」をインストールすると、特別メニューに「PDFとして書き出し」という項目が追加され、最初に使う時にAdobe Distillerを指定する。これを使うと、自動的にDistillerが起動するので、ドキュメントから直接にPDFファイルを作ることができる。また、環境設定でDistillerのジョブオプションなど各種設定もできるし、もちろんフォント埋め込みも可能だ。解像度の設定値の中にはDistillerにはない「解像度を保持」というオプションもある。そのほか分版やトンボの設定、さらにはハイパーリンクの設定まで用意されている。
 まだインストールして試したばかりで十分に検証できてはいないが、なかなか面白そうなXTensionではないかと思っているところだ。

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「PDF Filter」の環境設定画面で、Distillerのジョブオプションなども設定できる

 なお「PDF Filter」を含む新しいXTensionは、4.1アップデータとともに、Quark社のサイトのファイルライブラリよりダウンロードできる。

■LaserWriter8.7と「PDF Filter」の組み合わせがベターか

 ただし、「PDF Filter」を使ってもフォントの扱いは「印刷」ダイアログの「プリンタフォント」タブでの設定が反映する。ラスタライズせずにフォントを正しく変換するためには、「ポストスクリプト印刷」がオンになっていることが必要だ。
 そのためには「プリンタフォント」タブをストレスなく操作できるプリンタドライバを使用するのがよいから、結局のところ、LaserWriter8.7と「PDF Filter」を組み合わせて使うことに落ち着く。これがG4&QuarkXPress4.1でPDFファイルを作成するための、現在の私の環境でのベターな構成なのだろうと思う。

(記/2000.11.4)

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