[QuarkXPress奮戦記 vol.2]

文字組みをバッチリ決めたい(2)

■トラッキング「0」で文字数をピタリと収める

 文字数がピタリと収まるテキストボックスは、「文字サイズ×文字数」という計算式で作る。文字サイズが14Qで、文字数が12字ならば「3.5mm×12=42mm」という実に簡単な計算だ。横組みでも縦組みでも同じ。これを基本にして、多段組みであればコラム間隔を考慮すればよい。
 この時、文字送りを調整するトラッキングは「0」にするのが重要だ。「0」の時は、文字の頭と次の文字の頭との間隔が文字サイズに等しいわけで、逆にいえばこの計算は「0」の時だけ有効なのだ。
 しかし、こうして作ったボックスに実際にテキストを流し込むと、ピタリと収まらないことがある。この場合は、テキストボックスを0.01mm程大きくする※1。これでピタリ(サンプルのメジャーパレット「H」の項を参照)。

サンプル

 ただし、次のような場合は揃わない。

1バイトの英数文字を含む
和文の連続約物(〈」、〉など)を含む
禁則処理を含む
行頭や行末にカッコ〈「 」( )など〉や句読点がくる場合※2

 実際の組版では、やはりこれをマスターページで作って、マスターガイドにしておくと、テキストボックスを追加するのも簡単だ。

■切り壊しが楽になるなど波及効果も大きい

 このようにしてテキストボックスを作ると、波及的にいろいろと楽なことがある。
 たとえば画像などによるテキストの切り壊し。この時、切り壊した部分だけテキストが間のびしている例をよく目にする。
 切り壊す文字数の大きさの画像ボックス(回り込み値は「0」)をマスターガイドにそって貼れば、下のサンプルのようにピタリと揃う(メジャーパレット「H」の項が21mmなのは14級〔3.5mm〕6字分)。とっても簡単。そして、このボックスは枠空けのためのみに使用して、画像はその上から新たなボックスを重ねて貼るのが一番簡単だ。

サンプル

※1)ピタリと収めるための微調整は、コラム数が1の場合はテキストボックスのサイズそのものを、コラム数が2以上の場合はコラム間隔の数値を調整するのがよいと思う。
 なお、大きくすべき数値は0.0001mmでよく、これによってボックスの数値もきれいな値で表示される。メジャーパレットで計算するのがより確実な方法だ。(99.10追記)
※2)ジャスティファイを指定していると、行末が句読点などで終わる場合、その句読点が行端まで引っ張られるため、文字は揃わなくなる。こんなときはその句読点の後にコマンド+リターンを入れると揃えられる(サンプルの3行目)。ただし、いちいち手作業しなくてはならないのが難点だ。指定後に訂正などで位置がズレても基本的に問題はないが、連続約物(〈」、〉など)の場合はズレが残るので要注意。


<<BACKNEXT>>

][