私の小わざ集[2]-(2)
■フォントセットでフォントの使い分け
たとえばマンガや劇画のネームは、漢字や数字をゴシック系、かなは明朝系と書体が使い分けられている。広告などでも、漢字をゴシック系、かなをポップ文字などという使い分けが見られる。
私は残念ながらコミック誌などの組版の仕事はないが、こうしたフォントの使い分けには「編集」メニューの「フォントセット」が便利だ。
とりわけ私はこれを、数字のみ別のフォントを使うような場合によく利用する。
もとはと言えばまだフォントの種類が少なかった数年前のことだ。「細明朝体」の数字に「Times」が使用されていて、全角数字と半角数字には違いが出る(これは今でも同じ)。これがイヤで、数字だけを太明朝にしたセットを作って使用していたことがある。
その後登場したモリサワの「リュウミンR-KL」では、全角も半角(英数)もフォントが統一されていているので、今は本文用にもっぱらこれを使用している。
しかし、最近はたとえば目次を組む時にこのフォントセットを利用することがある。これは、目次のノンブル部分の数字だけ別のフォントを使う場合だ。こうしておくと、目次のテキスト中に半角数字を使うことがなければ、いちいち数字だけフォントを変更するといった作業の必要がない。
もちろん、テキスト中に半角数字を含む場合は、それも別フォントになるので、これは正しいフォントに訂正しておかねばならない。しかし、この作業は数も少ないから大した作業ではない。
このフォントセットは、その他うまく使うと効率が上がる作業がいろいろあるのではないだろうか。
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