[QuarkXPress奮戦記 vol.12]

ほとんど使わないメニュー(2)

■ボールド

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 同じく編集メニューの「文字飾り」にある「ボールド」は、日本語フォントに対して使用しても全く意味がない。確かに画面上では少し太って見えるが、プリントしても効果はない。
 日本語フォントは、同じフォントでも数種類の太さがそれぞれ別のフォントとされているからだ。フォント名の末尾のL(ライト)、R(レギュラー)、M(ミディアム)、B(ボールド)、U(ウルトラ)などがそれ。これらをフォント指定する必要がある。
 したがって「ボールド」は欧文フォントのみに使用すべきだろう。
 ただし、欧文フォントにも同じように太さに応じたフォント名がある。どうやら、それらをフォントメニューから指定する場合と、フォントメニューには現れずにこの「ボールド」のチェックで指定できる場合とがあるようだ。
 たとえば「Times」は、フォントフォルダで確認すると、フォントスーツケースの中に標準とボールド、イタリックなどがあるが、これらはフォントメニューには現れない。アウトラインフォントをたくさん入れている「Helvetica」は、フォントメニューにたくさんの種類が並んでいる。

■グリークテキスト

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 使えるかどうかということではなくて好みの問題だが、編集メニューの「一般環境設定」にある「グリークテキスト」は、「画像グリーキング」とともにチェックをはずして使っている。
 これは、スクロールや画面表示の高速化をはかるのが主な目的の機能だが、ドキュメントを開いてグレーのバーが並んでいるのはどうも好きになれない。
 作業をするのは画面ができるだけWYSIWYG、印刷されるのと同じ状態で表示されるのが好ましい。もっとも私はATMフォントをあまり多くインストールしていないから完全なWYSIWYGは望めないが、できるだけそれに近づけるのがやはりいいだろう。その意味で、普段はガイドも消して作業をしている。
 ファイルごと入ってくる仕事で他の人が作ったドキュメントを開くと、大部分はこのグリークテキストを使用している。私はこのチェックをはずすことから作業を始めるが、グリークテキストをOFFにして不都合にぶつかったことはまだない。フルカラー画像も多く、かなり重いファイルでもさほどストレスを感じない。
 また「画像グリーキング」は、チェックを外していてもスクロール時にはグリークするので、これまた問題ない。

 もっとも私の場合は、フォントの多くがスクリーンフォントであること、画像は粗画像か解像度の低いものを使用しているという条件がある。たとえば、ATMフォントがページのテキストの大部分に使われていると話は別だ。
 ちなみに先日ATMフォントをインストールしたところ、ほとんどがスクリーンフォントの場合の画面表示は3秒程度なのに対し、2000字ほどのテキストをATMフォントにしただけで約20秒もかかっていた。フォントキャッシュを上げてもあまり効果がなかったので、ATMフォントを外してしまった。


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