[QuarkXPress奮戦記 vol.24]

変更箇所保持と変更箇所消去(6)

■マスターページとドキュメントページを共に変更すると

 下のサンプルはいずれも、ドキュメントページ上で任意のマスターページアイテムを変更した後、マスターページ上で別のアイテムに変更を加えたケースのサンプルだ。実際の編集作業ではこのケースがほとんどだろう。
 左の(1)〜(4)はアイテム変更、右の(5)〜(8)ではアイテム削除。「保持」の例と「消去」の例を示しているが、この場合、両者は全く同じであることを確認している。なお、ボックスとラインの違いに意味はなく、テキストボックスの設定は前の例と同じ。

(1)マスターページにテキストと画像ボックス↓
(5)マスターページにテキストとライン↓
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(2)ドキュメントページでテキスト変更↓ (6)ドキュメントページでテキスト変更↓
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(3)その後マスターページでカラーを変更すると↓ (7)その後マスターページでラインを削除すると↓
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(4)テキストはそのままでカラーだけが更新された (8)テキストはそのままでラインだけが削除された
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 これはつまり、ドキュメントページ上でマスターアイテムに変更を加えても、それ以外の変更しないマスターページアイテムは常にマスターページの変更によって更新されることを示している。その際「保持」と「消去」とにかかわらず、変更を加えたアイテムも維持される。
 私はここまできてようやく、渋谷氏が「大差ない」と指摘された意味が理解できた。ドキュメントページで変更したマスターページアイテムを含んでいても、マスターページの変更でちゃんと更新できるし、それは「保持」でも「消去」でも同じなのだから、大差ないということになる。
 またここまで読んできて、なぜそんなにドキュメントページ上でのマスターページアイテムの変更にこだわるのかと思われた方も多いと思う。シングルマスター主流の方なら、実際の運用は上の例がほとんどなのだから、それも理解できる。
 しかし、なぜこうなっているかといえば簡単で、マスターページを再適用していないからだ。(4)なり(8)のあとに再適用を行えば、ドキュメント上で変更したマスターページアイテムに対して、これまで見てきたことと同じことが起こる。
 そこでマニュアルをよく読むと、実は上の例がQuarkXPressにおけるマスターページ運用の原則であることがわかる。


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