[QuarkXPress奮戦記 vol.25]

数式との格闘(2)

■分数……アンカーボックスと段落罫線が威力

 今回の仕事は分数がとてもたくさんあったが、分数の処理法法についてはDTPの壺のKOUJIさんに教えていただいた方法が実によかった。
 これはアンカーボックスを使う方法で、段落罫線で分数の線を表現する。下のサンプルの点線で囲まれたボックスがアンカーボックスだ。分数分の分数といった場合にも対応できるし、サンプルのように式を含んだ長い分数にも難なく対応できてとても便利だった。

サンプル

 アンカーボックスは、テキストボックスでも画像ボックスでも、カット(又はコピー)してテキスト中にペーストすることで、それがテキストと同じように扱われるというもの。もちろんテキストの移動に応じて動いてくれる。
 ただ、ペーストした段階では必ずしもテキストのラインと揃っていないのでベースラインシフトでの調整が必要だ。しかしこの場合、ひとつ作ればあとはそれをコピーして再利用できるからさほど不便ではなかった。
 これまで、アンカーボックスを含む行で行間がずれたような印象もあったが、今回はベースライングリッド固定を使用していることもあり、そうした心配もなかった。
 その他アンカーボックスは、下のサンプルで「lim」の下に「n→0」を含むケースをはじめ「Σ」「log」などでも大活躍した。

サンプル

 ただ、アンカーボックスの中にアンカーボックスを作ることはできず、下のサンプルのように分母や分子に分数を含む式がある場合はさすがに無理だった。サンプルでは、大きなボックスに分数のアンカーボックスを含む分数を作って、通常のボックスとして貼り込んでいる。こうした場合は、テキストの移動によるずれに注意しなければならない。

サンプル

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