[ひとりごと(1997.11.22)]

ATOK11とビブロス外字

ビブロス外字も文字パレットが使えるのは朗報か

 前回、ATOK11の操作環境などについて書いたが、実は問題はそれにとどまらなかった。これまで使っていたATOK8の辞書をATOK11でも使えるようにしようとして、大きな問題にぶつかっている。

 ネットの情報などによると、Windows版ではATOK9、10、11とバージョンアップをしていたが、Mac版ではバージョン8以来3年半ぶりのアップなのだという。その関係かどうか知らないが、ATOK8の辞書を直接ATOK11でも使うことはできなくなっている。使うためには、ATOK8の辞書を一旦テキストファイルに書き出して、改めてATOK11に登録し直すわけだ。

 で、僕もその指示にしたがって作業をしたのだが、登録の段になってトラブルに見舞われた。「単語が異常です」という。見るとそれはビブロス外字の文字ばかりだ。
 ビブロス外字は、それぞれの文字に読みを割り当てて、キーボードから読みを入力することで呼び出す形式だったから、辞書登録をしなければ使えない。かなり使用頻度が高いので、これがなければ仕事にならないのだ。えらいこっちゃ。
 登録する単語ファイルの形式を変えたり、ネットでの試用レポートにもとづいてATOK8のファイルを全部捨ててデスクトップの再構築をやったり、いろいろと挑戦してみた。しかし結果は全部同じだった。

 どうやら、作業方法や単語ファイルの問題ではなくて、原因はビブロス外字とATOK11の関係にあるのではないかと疑っている。
 ATOK11で単語登録できない文字として独仏文字、発音記号、半角外字があげられている。むろん、ビブロス外字はこのどれにも該当しないはずだ。
 しかし、辞書ユーティリティでビブロス外字を登録しようとすると「入力が異常です。受け付けできない文字が含まれていないか確認してください」とメッセージが出る。つまり、ビブロス外字は受け付けできない文字だということになる。
(注:「単語登録」メニューでビブロス外字をひとつずつ登録するとすんなり通ってしまうが、実際に登録されたものを見るとマークもカタカナ〔読み〕に置き換わっていた。それを訂正しようとすると同様のメッセージが出る)

 ところが、ビブロス外字の「マル0」から「マル63」までは、なぜか登録できてしまった。しかし「マル64」以降になるとできない。ここが成否の分かれ目だ。
 調べてみると、「マル63」はJIS、シフトJIS、区点、Unicodeのいずれもコード番号をもっていたが、「マル64」以降はUnicodeがない(!)のだ。
 どうもこの、Unicodeがないというのが、登録できない原因のひとつではないだろうか。あるいは「マル64」はシフトJISコードF081だが、ここ以降は受け付けできない文字が割り当てられている領域なのだろうか。(でも……、Unicodeって何?)

 ただ、いろいろやっているうちに、ATOK11の文字パレットにビブロス外字も表示されていることがわかった。ビブロス外字はシフトJISコードF040から始まるが、外字領域だからATOK8の文字パレットでは表示されなかった。ATOK11ではそれが表示される。これは助かった。
 これが朗報かどうか、これから使ってみないとわからないが、とりあえずは文字パレットを使うことで、少なくとも仕事に差し支える事態は回避できそうだ。

文字パレット

 ところで、何か情報がないかと思ってネットをいろいろ検索したが、なかなか思うような情報に出合わなかった。そんなとき、ある掲示板で全く同じ内容の書き込みを見つけた。「あ、同じことで困っている人がいた」と思うと、なんだかホッとしてしまった。いろんな情報のやりとりで、いずれ原因なり解決方法もわかると期待したい。

(記/1997.11.22)


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