[ひとりごと(1998.2.16)]

雪の直後はマイナーなスキー場がいい

 1週間ほど前、今シーズン最初の(そしておそらく最後の)スキーに、家族で出かけた。その翌日、取引先に行ったら若い女性社員が、混んでいる有名スキー場に行ってさんざんだったという話をしていた。
「僕も昨日行ったけど、リフトなんか5分と待たなかったよ」
「えっ、それ、どこどこ?」
 案の上の反応が返ってきた。

 今年は暖冬だから、雪が降ればスキーに出かけたくなる。みんな考えることは一緒だから、メジャーなスキー場は必ず混む。それに関西のスキー場はリフトの輸送力がまだまだ弱いので、どうしてもリフト待ちが長くなる。30分待って数分で降りてきてしまうなんてやりきれない。
 だから、雪が降った直後はマイナーなスキー場が狙い目だ。降ったばかりなら、雪の状態はどこでもよいのだ。

 僕が行ったのは、京都市の最北端にある広河原という超マイナーなスキー場だ。コースもリフトも1本だけという小さなところだ。
 しかし、前日に雪が降ったばかりだったから、かなり状態はよかった。さすがに日のあたるところは次第にゆるんできたが、日陰なら「クキッ、クキッ」と音がして、けして信州にも劣らない。
 それに、何より人が少ない。当然ながらリフト待ちもない。それにコースもあまり荒れていない。だから練習するにはもってこいのゲレンデなのだ。実際、指導員の検定試験を受けるという人が、毎週ナイターに通っているというくらいだ。

 もっとも、ガンガン飛ばして滑りたいという方にはおすすめしない。コースも短いし、それはそれですぐに飽きるだろう。基礎をキッチリ練習したい人、それから家族づれなどにおすすめだ。
 かくいう僕も、子ども連れだからここで十分なのだ。子どもの相手をしてたら、目一杯滑ろうなどというのはどだい無理。まあ、子どものレッスンと決め込んで、気楽に滑っていた(子どもは迷惑そうだったが)。

 さてその彼女、さっそくそのスキー場へ電話で問い合わせたり、すっかりその気になっていたが、はたして行ったのかどうか。その後はオリンピックの長野でさえ雨が降ったのだから、関西はおして知るべし。今度会った時に、なんと言うかが楽しみだ。
 僕は僕で、その日はほとんど仕事ができなかったので、翌日は徹夜の羽目に陥った。それで疲れて2日ほど仕事にならなかった。おかげで今夜も徹夜だ。えらいこっちゃ。

(記/1998.2.16)


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