ひとりごとのDTP&MAC-17

［ひとりごと（1999.6.1）］

G3カードとスピードダブラーとラムチャージャー（その1）

　去年の12月に7100/66AVにG3カードをつけたが、それに続いてようやくこの4月、もう1台の8500/120にもG3カードをつけた。7100と同じSONNETのCrescendo G3カードで、クロック周波数250MHz、バックサイドキャッシュが512Kという、これまた一番安い手だ。もう少しお金に余裕ができてからとも思ったが、なにしろ7100をG3にして以後、そちらの方がメインでDTPに使っている8500よりも早くなってしまったから、仕事での作業がイライラして仕方がない。ちょっと厳しかったが、思い切って買ってしまった。
■G3カードを入れたらマシンが不安定に
　前の時は申し込んでから2週間ほど待たされたが、今回はすぐに届いた。さっそく装着したのは言うまでもない。
　ところが、それからマシンがやや不安定になった。約1週間後、アプリケーションエラーで強制終了したところ、ついに立ち上がらなくなってしまった。夜中の12時頃のことだ。
　やれやれ困ったもんだ、というところだが、まあよくあることだし久しぶりにやるか、とシステムの再インストールをすることにした。
　私はいまだOS8.1を使っている。ところが雑誌のCD-ROMで8.1にしたものだから、CD-ROMを使って立ち上げる場合は8.0を使うことになる。インストール後にすぐアップデートという段取りだ。
　これもまあいい。さっそくCD-ROMで立ち上げてインストールを始めると、「エラーのためインストールできませんでした」と冷たいメッセージ。むむむ……。
　日頃メンテナンスをやっていないものだから、ぼちぼちハードディスクも断片化が進んできたのだろうか。買って3年になるマシンだ。そろそろ潮時かもしれない。
　そこで、思い切ってハードディスクの初期化をすることにした。以前よりパーティションを切りたいと思っていたところでもあるので、ちょうどいい機会でもある。
　そのためにはまず、全てのデータをバックアップしなければならない。なんとか6枚のMOを確保してバックアップ作業を開始したが、なにしろCD-ROMのシステムで動かしているものだから、遅い。バックアップが終わったのは午前3時か4時頃ではなかったろうか。
　しかし、この頃まではまだ余裕があった。
　さて、パーティションを切ってハードディスクを初期化。で、そこに再びシステムをインストール。すると、ん？
「エラーのためインストールできませんでした」
　なぬ？　さっきと同じやんか。初期化したのは無意味だったのか……。
　再びチャレンジ。同じ。3度目の正直、ようやくインストールできた。Appleは「あきらめるな」ということを教えてくれるものよ、などと変に感心しつつ、続いて8.1にアップする。クリーンインストールをしているので、古いシステムフォルダから必要なファイルを移す。
　その時――、何かの拍子にシステムフォルダかファインダーあたりをトリプルクリックしたようで、クラッシュ。再起動すると「？」マーク。あらま～。
■G3カード装着マシンには関係ファイルがいつでも必須だった
　まいったなあ、とつぶやきつつ、仕方がないからもう一度やり直そうと、再初期化。三度目のシステムインストールだが、また同じようにエラーになる。おかしい。
　ここで、CD-ROMからパーティションを切った片方に最小限のシステムをコピーして、まずG3カードの関係ファイルをインストール。そのシステムで立ち上げてインストールすると、ようやく一発でシステムインストール成功。
　そうか、ハードがG3カード装着状態だから、いつでも関係ファイルがないとダメなんだ。CD-ROMにはこれをインストールできないから、そのためにシステムが不安定になって不具合が起こるんだ、とようやく納得。そうとわかればパーティションを切ったのは実に正解だ。
　そして今度は、ずっと使っているスピードダブラーとラムチャージャーもディスクからインストール、必要なアップデートもして、と少していねいにインストール作業を続けた。
　外は明るくなってきている。せっせとバックアップしていたファイルを戻す作業なども続けて、おおむね元に戻ってきた頃、すでに世間は仕事が始まる時間になっていた。
　こういうトラブルがあると、誰かに話したくなるものだ。取引先の知り合いに電話を入れて顛末を話す。またこういう話を、相手は楽しんで聞くのだ。もちろん僕にかかってきたときもそうで、思いっきり笑うと「そんなに楽しそうに笑うな」と言われたりする。
　まあ笑われても、それなりに回復しているところだからいっしょに笑えるのだが、そうして電話を切った直後、またしてもちょっとしたことでクラッシュ。なに～!?　そして、おー、元のもくあみ。なんということだ。
■それでも不安定なのはなぜ？
　CD-ROMで立ち上げ、最小限システムに切り替えてようやく自力で立ち上がったものの、インストールした肝心のシステムでは立ち上がらない。ノートンを持っていないので、ウイルス用のソフトでファイルをスキャンすると、システムファイルのリソースフォークがダメージを受けているという。意味はよくわからないが、とにかくシステムファイルが壊れた模様だ。そんなアホな。さっきと同じような、ささいなことだったのに……。
　電話。
「また、壊れちゃったよ」
「えー？　そーなんですかぁ」
　相手は気楽な返事だ。
「なんかいい方法ある？」
「ちゃんと一からインストールしましたか？　機能拡張とかコピーしてません？」
「ドキ……」
「あ、そりゃダメですよ。ちゃんとインストールしなきゃ」
「やっぱり？　だって面倒くさいんだもん」
「そう言わんと、ちゃんとやりましょ」
「そやなあ……」
　仕方ないか、とあきらめて、まずは腹ごしらえと遅い朝食。しかしこれはまだまだ序の口だった。

（つづく／記／1999.6.1）

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